【プロポーザル特定作品】
大階段とゲートがつくるキャンパスの核
比治山学園創立80周年記念事業の一環による新校舎の建替えプロジェクトである。
キャンパス内に分散している事務部門を新校舎に集約することでワンストップ化を図り、学生の利便性を高めることに加えて、多様な学生の居場所をつくることが新校舎の大きな役割の一つであった。
団地上の特徴的な敷地の高低差をつなぐように階段状の広場「ゲートガレリア」をキャンパスの中心に計画することで、学生を迎え入れるゲートとして機能すると同時に半屋外の憩いの場を創り出した。
外観は各階で分節されたガラス面と対比させるようにアイキャッチとして遠景からもよく見えるようにボリューム感を持たせた白い水平の庇がそのまま伸びて「ゲート」をかたちづくるような伸びやかなデザインとしている。
内観は大学のイメージカラーであるイエローとグレーをEVとWCの各階コア部に配色することで統一感を持たせた。
デジタルサイネージを備えた「インフォメーションホール」やワンルームの「ラーニングコモンズ」のような大きな空間に加えて、各階至る所に設けた小さなオープンスペースを備え、多様な居場所を学生が自由に選択できるように配慮した。それらの空間を2層ごとの吹き抜けで繋ぐことで活動の雰囲気が建物内で相互に伝わり合うような内部空間となっている。
この新校舎が学生の行動や学び方を変え、新しい比治山大学を象徴する校舎となることを願っている。
竣工年 | 2021年5月 |
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所在地 | 広島県広島市 |
主要用途 | 大学 |
延床面積 | 6,726㎡ |
構造規模 | 鉄骨造 地下1階 地上5階建 |